蓄電池は後付けできる?設置方法や種類・よくある疑問について解説
投稿日 2023年12月1日 最終更新日 2024年9月20日
太陽光が普及し始めた頃には、まだ蓄電池はあまり普及していませんでした。
しかし、最近では、太陽光を設置する場合、蓄電池も一緒に設置することが多くなっています。
今回は、太陽光をすでに導入しているが、蓄電池の後付けはできるのか?という疑問に答えつつ、後付けを行う際の設置方法や、種類、よくある疑問について解説していきます。
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後付けで設置する方法
後付けで蓄電池を設置するには、どうすればよいのでしょうか?
後付けする方法を2つご紹介していきます。
単機能パワコンを設置する
一つ目は、太陽光発電用のパワコンはそのまま残し、蓄電池用に単機能パワコンを追加で設置する方法です。
新たに蓄電池用のパワコンを追加する場合は、設置スペースが必要になります。
しかし、太陽光発電用のパワコンが新しく、動作面に問題がない場合には、
太陽光発電用のパワコンをそのまま活用できます。
ハイブリッド型パワコンを設置する
二つ目は、太陽光発電と蓄電池の両方を1台で制御できるハイブリッドパワコンを導入する方法です。
パワコンは、設置から約10~15年ほど経つと、変換効率が落ちると言われています。
そのため、パワコンの買い替えを検討している方や、設置スペースがあまりない方にはハイブリット型パワコンがおすすめです。
単機能型パワコンのメリット
太陽光発電と蓄電池のパワコンが別になっていると、太陽光発電側で起こったトラブルが蓄電池側に干渉することを防ぐことができます。
万が一、太陽光発電側にトラブルが発生しても、蓄電池は問題なく使用できるので、トラブルに強い組み合わせです。
ハイブリッド型に比べると安い
単機能パワコンはハイブリッドパワコンに比べて価格が安いので、導入費用を抑えられます。
例えば、ニチコンの12kWhの商品で比べてみると、単機能パワコンの蓄電池システムが370万円、ハイブリッドパワコンの蓄電池システムが420万円と、50万円も安くなっています。
このように、単機能パワコンは費用が安いことがメリットの一つとして挙げられます。
参考:ニチコンHP「ハイブリッド蓄電システム ESS-H2L1」
参考:ニチコンHP「単機能蓄電システム ESS-U2L2」
太陽光発電用パワコンを活用できる
単機能パワコンを導入すれば、太陽光発電用に設置したパワコンを破棄しなくて済みます。
太陽光発電を設置したばかりのお宅の場合や、設置から数年経過していても太陽光発電用のパワコンが問題なく使用できる場合には嬉しいメリットです。
また、パワコンを廃棄しなくてよいので、廃棄費用を削減することができます。
蓄電池単体としても活用できる
単機能型パワコンは蓄電池単体としても活用することができます。
そのため、単機能型の蓄電池は、事情があって太陽光発電を設置できないというお宅でも設置することができます。
その場合は、夜間の電気代が安い時間帯に蓄電しておき、日中や電気をよく使う時間帯に使用するという活用方法で、電気代の節約ができます。
ハイブリッド型のメリット
ハイブリッド型蓄電池のメリットをご紹介します。
コンパクトで設置スペースをとらない
最近では、コンパクトなハイブリット型蓄電池が多数販売されています。
蓄電池を付けたいのに、単機能型だとスペースに余裕がないという場合は大きなメリットです。
パワコンが1つで済む
単機能型の場合は、太陽光発電用、蓄電池用と二つのパワコンが必要になります。
前述のように設置スペースをとらないだけでなく、パワコンが1つになるので、見た目もすっきりします。
利用者に合わせて設定を変更できる
利用者に合わせて導入目的に合わせた設定を変更できます。
例えば、災害対策用として導入した場合は、蓄電池の残量を多めに設定しておけば、いざという時にも電気を使えるので安心です。
電気代を節約したいという目的で導入した場合は、自家消費優先に設定をしておくと、買電量を減らすことができます。
変換ロスが少ない
ハイブリッド型の一番大きなメリットと言っても良いのが、発電ロスが少ないという事です。
単機能型の場合は、太陽光発電用と蓄電池用に二つのパワコンを通して電気を変換します。
パワコンで電気を変換すると、そのたびに「変換ロス」が生じるため、家庭内で使用できる電気の量が減ってしまいます。
その点、ハイブリッド型は1台のパワコンで変換を行うため、電力変換効率が良く、家庭内で使用できる電気の量も単機能型より多くなります。
家庭用蓄電池の後付けの価格は?
後付けする際に掛かる価格はどのくらいなのでしょうか?
単機能型、ハイブリッド型、それぞれご紹介していきます。
単機能型の場合
単機能型の場合、80万円~160万円が相場価格です。
価格に開きがあるのは、太陽光発電のシステム容量や設置場所によって工事代が変わるためです。
単機能型の場合、すでに設置している太陽光発電のメーカーと、蓄電池のメーカーを合わせる必要がないので、機能や容量を自由に選ぶことが可能です。
予算に合わせて見積を取ると良いでしょう。
ハイブリッド型の場合
ハイブリッド型の場合、100万円~200万円が相場価格です。
こちらも単機能型と同様で工事代を含みます。
ハイブリッド型の場合は、蓄電池を選ぶ際、太陽光発電のメーカーに左右されるため、どのメーカーが自分の家の太陽光と合うかを、専門業者と相談して決めた方が良いです。
太陽光発電と蓄電池のパワコンを1台にまとめる工事が必要なため、単機能型よりも価格は高い傾向にあります。
蓄電池の後付けに関してよくある疑問
FIT期間が終了していても蓄電池を後付けしたほうが良い?
FIT期間が終了した場合や、終了間近である場合、蓄電池を後付けした方が良いです。
FIT期間が終了すると売電価格は急激に下がり、太陽光発電を設置しているメリットがほとんどなくなってしまうためです。
FIT期間終了後でも蓄電池を設置しておけば、昼間に太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めておくことができるので、太陽光発電のメリットを最大限活用することができます。
蓄電池の後付けには補助金が出る?
蓄電池の後付けに対しての補助金は、2023年現在、国から3.2万円~3.7万円/kWhの補助金が出ています。
国の補助金を申請するには、販売店や工事業者に依頼する必要があるため、設置を検討している場合は、補助金を受けたいという希望を必ず伝えておきましょう。
国の他にも、お住まいの地域の都道府県や市町村で補助金が出ていることがあります。 活用できる補助金がないか、事前に把握しておくことも大切です。
蓄電池の後付けには申請が必要?
FIT制度の認定を受けている場合、蓄電池の後付けを行うには変更認定申請が必要になります。
FIT制度の認定は、売電価格を保証するためのものです。
太陽光発電を設置していて、売電しているお宅であればFIT制度の認定設備に該当します。
FITの変更申請とは
では、どのような申請を行えばよいのでしょうか?
蓄電池の後付けをする場合は「変更認定申請」を行います。
変更認定申請とは、太陽光発電を設置した当時と現在で、設備の内容や、個人情報が変更になった場合等に届け出を行うことです。
蓄電池を後付けする場合は、「自家発電設備等の設置の有無」に当たります。
蓄電池の設置工事を行うには、変更認定が必要になるため、多くの場合、販売店や工事店が届け出を行っています。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁<変更内容ごとの変更手続の整理表>
申請方法について
申請は専用のポータルサイト「なっとく!再生可能エネルギー」内の「事業計画の電子申請」から行います。
FITの認定者には、専用のIDとパスワードが割り当てられており、個人でも申請することは可能です。
ただし、必要な書類の準備が難しい場合や申請内容自体が複雑な場合もあるため、販売店や設置業者へ依頼した方が良いでしょう。
個人で申請を行いたい場合は、50kW未満の太陽光設備を付けている場合、「JPEA代行申請センター(JP-AC)」に問い合わせをすることで、手続きに必要な詳しい情報を教えてもらえます。
参考:「なっとく!再生可能エネルギー」
参考:「事業計画の電子申請」
まとめ
今回は、蓄電池が後付けできるのか、という疑問にお答えし、単機能蓄電池とハイブリッド蓄電池を設置する際の様々なメリットやデメリットをご紹介しました。
設置する際には、補助金の活用を行うことで、設置費用の実質的な負担を抑えることができるので、ぜひ活用したいですね。
株式会社サンフィールドでは、ご家庭に最適な商品選定を行い、ご提案しています。
各メーカーの施工実績が豊富で、補助金などの申請手続きの代行も承っており、安心して導入に向けた一歩を踏み出していただくことができます。
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