【電気代急高騰!】北海道電力の電気代高騰の原因プランの変更について
投稿日 2022年12月5日 最終更新日 2024年9月24日
円安やウクライナ情勢による燃料高騰を背景に、2021年9月以降、北海道電力の電気料金が跳ね上がっています。
電気料金明細を毎月見るたびに、電気代が高くて思わずため息が出てしまう方も多いのではないでしょうか。
残念ながら現在の電気代高騰は一時的なものではなく、今後も高騰することが予想されています。
家計の負担が増える一方、「どうしてこんなに値上げが続くの?」といつまで続くかわからない値上げに不安を感じている人も多いでしょう。
この記事では、北海道電力の値上げの原因や電気代の節約方法について解説します。
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北海道電力について
「ほくでん」の愛称で親しまれる北海道電力
再生可能エネルギーの推進
「ほくでん」の愛称で親しまれる北海道電力は、水力発電所を道内に56カ所も保有するなど、再生可能エネルギーを積極的に推進しています。
「広域分散型社会」また「積雪寒冷地」といった北海道の地域特性を踏まえて、持続可能な社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行っています。
2016年の電力小売全面自由化によって、エネルギー業界に価格競争が生まれました。
これに対し、北海道電力は価格競争力を高めるため、さまざまなコスト低減を進めています。
ITを利用した技術の活用
ITなどを利用した新たな技術の活用も、停電事故が発生した際、現場担当者が設備被害や現場状況をリアルタイムで共有できるスマートフォンアプリなども北海道電力は積極的に進めています。
泊発電所の早期再稼働の推進
世界的な低炭素社会に向けた動きに伴い、北海道電力では安全確保を前提として泊発電所の早期再稼働を進めています。
特定のエネルギー源に依存せず、原子力も含めたバランスの取れたエネルギーミックスを目指しています。
参考:https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ch/page1w_000121.html
インフラ整備
通勤、通学、公共施設の利用で住民が使えるEV送迎サービス「ISOU PROJECT」に実証実験に参加し、過疎地域の交通インフラ問題の解決に取り組んでいます。
電気代高騰の原因と現状
電気代高騰の原因
2021年9月から各社の電気料金が値上がりし続けています。
値上げの主な原因は、火力発電の燃料である石炭や液化ガスの輸入価格の高騰です。
この輸入価格の高騰の背景には、ウクライナ情勢、新型コロナウイルス、円安など複数の要因があります。
輸入価格の上昇
まず、火力発電の燃料である石炭や天然ガスなどの輸入価格の上昇は、電気代の高騰が大きな要因です。
日本はエネルギー源に乏しく、ほとんどの燃料を輸入に頼っているため、石炭や液化天然ガスが高騰するとそれに比例して電気料金も値上がりしています。
電気代高騰の現状
原子力発電所の影響
原子力発電の稼働停止も大きく影響しています。
2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、全国の原子力発電が停止し、2022年10月時点で稼働しているのは全国で6基のみでした。
原子力発電の減少により、全体の供給量にも大きな影響が出ました。
火力発電所の稼働率
原子力発電でまかなっていた電力を火力発電に頼ることになり、火力発電所の稼働率が増加しました。
北海道の泊発電所も現在停止しており、北海道電力の火力発電の割合が大幅に増加しました。
発電電力量に占める火力発電の割合は、泊発電所が稼働していた平成22年度は39%でしたが、平成28年度は74%に増加しています。
世界的にCO2削減の流れが加速し、その排出量が多い火力発電はデメリットが大きいため、徐々に再生可能エネルギーへの移行が進められています。
参考:https://wwwc.hepco.co.jp/hepcowwwsite/energy/atomic/info/pdf/ele_company_situatione.pdf
燃料費調整額
北海道電力の電気代は、なぜ値上がりしているのでしょうか。
まず一般的に電気料金は次の計算式で算出されます。
電気代=基本料金+電力量料金±燃料調整費+再エネ賦課金
値上がりしているのは、燃料調整費と再エネ賦課金ですが、特に燃料調整費が大幅に値上がりしているのです。
2022年11月と、1年前の2021年11月の北海道電力の電気料金を比べてみましょう。
以下は従量電灯B、30A、230kWh/月の場合の電気料金の内訳です。
北海道電力 2021年11月および2022年11月の料金内訳
出典:北海道電力公式ページ
出典:北海道電力公式ページ
料金合計を比較すると、大幅に値上がりしているのは燃料調整費であることがわかります。
北海道電力の燃料調整費(低圧供給)の1kWhあたりの料金は、2021年11月は-0円59銭でしたが、2022年11月は3円66銭にも値上がりしているのです。
北海道電力の電気代はどうなのか
燃料高騰を受けて、北海道電力の電気代はさらにどのくらい値上がりするのでしょうか。
北海道電力の電気代の値上がり
料金プランの変更
2022年8月、北海道電力は燃料価格高騰を受け、電気の安定供給のため、一部電気料金プランの燃料費調整制度の変更を発表しました。
変更内容は、2022年12月分の電気料金から適用されます。
燃料費調整額の上限の廃止
2022年12月分より、主に家庭が利用する電気料金(低圧の自由料金プラン)について、燃料費の上昇分を料金転嫁できる燃料費調整額の上限が廃止されます。
これによって使用量が平均的な家庭の電気代が約770円程度上がると見込まれています。
燃料費調整制度とは、燃料価格の変動を電気代に反映させる仕組みのことであり、北海道電力をはじめ多くの電気事業者が導入しています。
日本では火力発電の燃料の大半を輸入に頼っているため、燃料価格は市場の影響を受けやすく、世界情勢によって大きく変動します。
燃料費調整制度は、この燃料価格の変動幅を吸収するために設けられました。
燃料価格が下がれば燃料費調整額も引き下げられます。また、燃料価格が上がれば燃料費調整額も引き上げられます。
燃料費調整額には上限が設けられていましたが、燃料価格が高騰し続けているため、2022年10月時点で北海道電力を含め大手電力会社全てがその上限に達してしまいました。
上限を撤廃しない限り、上限を超過した分の燃料価格は電気料金へ転嫁できず、電力会社が負担します。
本来、燃料費調整額の上限は、電力会社の経営を安定させたり、消費者の負担を軽減する役割がありますが、現在の高騰状況下では上限を撤廃しなければ、電力会社の経営が行き詰まってしまいます。
参考:https://www.hepco.co.jp/home/price/ratemenu/ratemenu.html
参考:https://www.enemall.hepco.co.jp/u.contents/cd/nenryohi-chosei.html
電気代の今後
原子力発電の稼働減少、ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安などによる燃料価格の高騰により、大手電力会社全てが燃料費調整額上限に達するという燃料費調整制度開始後初めての異例の事態が起きています。
北海道電力をはじめとした電気代の値上げは前述の情勢が変わらない限り、今後も続くと予測されます。
消費電力の大きい家電製品の使い方を検討する
まずは、消費電力が大きい家電製品の節電を考えましょう。
消費電力が大きいところから削減を考えた方が、削減効果が高いからです。
資源エネルギー庁の調査によると、エアコンは家庭内で最も消費電力が大きい家電とされています。
冷房および暖房の機能があるエアコンは、季節を問わず一年中欠かせない家電の一つです。
無理のない範囲で室内温度を上げ下げする方法が有効です。
室内の冷やしすぎや温めすぎに注意するだけで節電効果があります。
エアコンの暖房や冷房を、無理のない範囲で冬なら1℃低め、夏なら1℃高めの設定にする方法があります。
例えば、冬の暖房時の室温を20℃の設定にすると年間で約1,650円の節約(電気53.08kWhの省エネ)ができます。
※外気温度6℃の時、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)
夏は冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合、年間で約940円の節約(電気30.24kWhの省エネ)ができます。
またエアコンのフィルターをこまめに清掃しましょう。
汚れていると通気性が落ちて部屋の温度調整の効率が悪くなり、消費電力が上がってしまいます。
「太陽光発電」を使う
屋根の上などに太陽光発電パネルを設置すれば、家で生み出した電力を自分たちで使えることになり、電気代の大きな節約が期待できます。
北海道電力では、2022年3月から戸建を新築する利用者向けに、太陽光発電設備を初期費用ゼロで設置できるサービス「ふらっとソーラー」を提供しています。
毎月定額のサービス料金のみで太陽光発電の電気を利用できます。
さらに「蓄電池」を導入すると、発電した電気を貯めておくことができ、必要な時に電気機器に電気を供給することができます。
以下に、太陽光発電、蓄電池を導入した場合の電気代のシミュレーション例(導入前の電気代が月額約15,000円の場合)を紹介します。
この例ですと、月に12,204円、年間146,449円と大きな節約ができます。
※太陽光発電システムの太陽電池容量出力6kW、南向きの設置の場合のシミュレーション。年間予想発電電力6,688kWh、月間平均の発電電力量557kWh
参考:https://www.kyocera.co.jp/solar/personal/simulation/
電気代の高い時間帯を避ける
日中の電気代が高い時間を避け、割安な夜間に電気を使用するのも電気代を抑える一つの方法です。
北海道電力の「eタイム3プラス」は、1日の電気料金単価を3つの時間帯(午後・朝晩・夜間)に分けられており、夜間(午後22〜翌朝8時)は、電気代が他の時間帯より割安になります。
午後(13時から18時)の電力量金単価40.67円/kWhに対して、夜間は14.63円/kWhと26.4円も差があり電気代が安くなります。
昼間は留守が多いという家庭にはぴったりなプランです。
参考:https://www.hepco.co.jp/home/price/ratemenu/etime3plus.html
まとめ
北電を含む電力会社の値上げの原因や電気代の節約方法について解説しました。
燃料価格の高騰を受けて、「太陽光発電」の導入を検討する人も増えているそうです。
太陽光発電は今まで電力会社から買っていた電気代がかからなくなり、電気代の大きな削減につながります。
サンフィールドでは、利用者の家庭電気代やライフスタイルに合わせた太陽光発電システムを提案しています。
導入後のアフターサービスも充実しており、太陽光発電を長く安心して使うことができます。
ご興味がある方はサンフィールドまでお問合せください。
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