太陽光発電と相性がいい屋根は?メリットやよくあるトラブルを解説
投稿日 2024年10月17日 最終更新日 2024年10月17日
屋根に太陽光パネルを設置する際、その効率は角度・方角・設置場所などによって大きく変わってくるため、どのようにして屋根に設置をするか慎重に検討していくことが重要になります。
この記事では、太陽光発電の設置に適した屋根の条件・屋根設置時の注意点・設置のポイントについて詳しく解説していきます。
太陽光発電システムを屋根に導入することを検討している方にとっては特に役立つ情報になっていますので、ぜひご一読ください。
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目次
太陽光発電と相性がいい屋根の種類は?おすすめの屋根も紹介
ここでは太陽光発電と相性のいい屋根を詳しく解説していきます。
屋根の形状
太陽光パネルを屋根に設置する方法は2つあります。
一般的な住宅でよく使われている、太陽光パネルを屋根の上に設置しているものを屋根置き型といいます。
そして、太陽光パネルと屋根材が一体となっているものを屋根一体型といいます。
それでは、屋根置き型と屋根一体型がどのように違うのかを見ていきましょう。
屋根一体型
文字通り、屋根が太陽光パネルと一体になっているものをいいます。
屋根=太陽光パネルであるため、太陽光パネルを取り外すことはできません。
メリット | デメリット |
・見た目が美しい ・屋根の負担が少ない ・大きい容量を設置できる | ・メンテナンスが難しい ・初期費用が高い ・固定資産税がかかる |
屋根置き型
基本的に後付けの太陽光発電は「屋根置き型」です。
メリット | デメリット |
・発電効率がいい ・設置費用が安い ・メンテナンスがしやすい ・屋根の形状に合わせたパネルの選定ができる。 | ・雨漏りのリスクがある |
屋根の種類
太陽光発電を設置する際、屋根の形はとても重要です。
屋根の形ごとに設置の際の注意点を紹介致します。
切妻(きりづま)屋根 / 招き屋根
2枚の正方形あるいは長方形からできている屋根を切妻といいます。
イラストでよく見る三角屋根の家を想像すると分かりやすいでしょう。
屋根の面積が比較的広く、丈夫で雨漏りしづらいため、太陽光パネルを設置しやすい形となっています。
南向きの1面、または西向きと東向きの両面に設置するのが一般的です。
設置の際は大きいパネルと小さいパネルを組み合わせ、無駄なスペースを作らないように設置できるとよいでしょう。
寄棟(よせむね)屋根 / 方形(ほうぎょう)屋根
寄棟は、台形と三角形2枚ずつを寄せて作る屋根のことです。面と面の境界線が多いことから、施工やメンテナンスに費用がかかります。
太陽光パネルを設置する場合は、屋根の方角を確認しましょう。
4面あるため設置位置が選びやすいという利点もありますが、1面あたりの面積は狭くなります。
効率的に設置するには三角形のパネルをうまく組み合わせるとよいでしょう。
片流れ屋根
1枚の長方形や正方形で出来た屋根が片流れです。
片流れは、施工費用が安く抑えられますが、排水の詰まりには注意が必要です。
こまめに雨どいをチェックすることをオススメします。
屋根面積が広いため、パネルを多く載せることができるのがメリットです。
とくに南向きの屋根がよいと一般的には言われていますが、地域、設置環境によって変わるので、導入検討の際には実績が豊富な業者に相談するといいでしょう。
陸(ろく)屋根 / 平屋根
水平な屋根のことを陸屋根あるいは平屋根といいます。
防水処理の手間などから太陽光パネルの設置に費用がかさむ場合もあるでしょう。
ただし、パネルを設置するうえで屋根の方角を気にしなくて良い点はメリットといえます。
架台を南の方角に向けることで、効率的な発電が可能です。
無落雪屋根(スノーダクト) / Y型屋根
中央部に向けて匂配を付けたスノーダクト方式、ほぼ水平の形状に雪を積もらせるフラットルーフ方式などがある屋根を「無落雪屋根」といいます。
北海道や東北などで使用されやすく、太陽光や融雪ヒーターなどで屋根の雪を溶かす構造になっています。
雪下ろしが不要になり、屋根から雪や氷柱が落下することを妨げることが特徴です。
屋根に雪を積もらせる構造になるため、積雪量が多いとパネルと雪の重みで屋根に影響が生じることがあります。
太陽光発電を屋根に設置するメリット4選
ここでは太陽光発電を屋根に設置するメリットを4つ上げていきます。
傾斜がある分日光に当たりやすい
太陽光パネルを屋根に設置すると傾斜があるため、日光に当たりやすくなり発電効率が上がります。
さらに、屋根の方が遮るものが比較的少ないため、地面に近い場所よりも効率よく太陽の光を集めることができます。
また、広い敷地に太陽光発電を設置すると、住宅用として扱われないことから補助金などの優遇を受けることができない可能性も出てきます。
断熱効果があり、夏は涼しく冬は温かい
太陽光パネルを設置すると断熱効果を得ることができるため、冬は熱が逃げるのを抑え、室内の温度を一定にしておくことが可能です。
また、夏は室内の温度を大体2℃から5℃抑える遮熱効果があると言われております。
室内の温度を一定にすることができるので、エアコンの使用を抑えることができ、節約に繋がります。
スペースを有効活用できる
屋根に太陽光パネルを設置することで空いてるスペースを有効活用できます。
本来屋根の役目である風雨や直射日光を防ぐという役割以外に、太陽光発電という役目も増え、屋根を無駄なく有効的に活用することができます。
屋根のデザイン性が高くなる
最近の太陽光パネルはデザインがお洒落なものが増えてきています。
太陽光パネルを今ある住宅につける際、屋根に設置することでスタイリッシュな印象を与えるものもあるので、屋根をお洒落なデザインにすることが可能です。
また、新築の場合は屋根一体型の太陽光パネルを選ぶとデザイン性をさらに高めることができるでしょう。
太陽光発電を屋根に設置するデメリットは?トラブルの例や解決策を紹介
ここでは太陽光発電を屋根に設置する際のデメリットについて解説していきます。
屋根置き型の場合、屋根が痛む可能性がある
太陽光パネルの設置をする前に屋根材が丈夫なものか一度点検が必要です。
設置に合わせて補修や修繕が必要なケースもあるので、屋根が痛んでいないかは事前に一度確認するようにしましょう。
屋根の形状や材質に合わせて、色々な施工方法があるので、業者選びは重要です。
取り付けた後のメンテナンスをしっかり行う業者だと安心できます。
北面に設置する場合などは反射光によりトラブルを招く可能性がある
太陽光パネルが反射することによって、周りの建物に光が入ってしまうケースがあります。
これを光害と呼び、まぶしいだけではなく熱中症の被害が出てしまう恐れもあるため対策が必要になってきます。
対策として、事前のシミュレーションを行うことがあげられます。
販売店・施工店に相談し、シミュレーションを行ってもらいましょう。
特に太陽光パネルを北向きにつける際は、反射光による問題が起こりやすい傾向にあるため注意が必要です。
太陽光発電設備を屋根に設置するにはどうすれば良い?設置基準を紹介
太陽光パネルの設置には屋根の条件によって、設置に向かないケースもあります。
下記にあげる注意点を事前に確認しておくことがとても重要になってきます。
設置には向いていない屋根に設置をした場合、経済メリットが出ず、想定していた発電量より下回ってしまう可能性もでてくるからです。
設置基準
屋根の構造や強度
耐荷重が不足している場合、補強工事を行う必要になることもあります。
耐荷重とは、物がどれだけの重さに耐えられるかを表します。
1981年6月、建築基準法が改正されており、新耐震基準を採用するようになったのでそれ以降の建物の際は設置に問題ない場合が多いです。
ただ、それ以前に建築した住宅などは、もし心配であれば家を建てた工務店などに耐荷重の確認をしておくことをオススメします。
日照条件
太陽光パネルの発電量は日照条件によって変化するため、日当たりが良い場所に設置をするようにしましょう。
また、日陰が多い場所や、日照時間が比較的短い地域では、より高効率のパネルやパネルの枚数を増やすことで発電量を補うこともできます。
最適な傾斜角度
屋根の傾斜は約30度の角度が最適と言われています。
屋根の傾斜が十分でない場合や方角が最適でない場合、ご自宅の屋根の形状によっては架台で角度の調整ができます。
設けた角度により、発電量が変化することがあります。
まとめ
屋根に太陽光発電を設置することで、環境負荷の軽減や電気代の削減など、さまざまなメリットを期待することができます。
一方で、設置をする際には注意点と基礎知識を理解することが大切になります。
屋根の強度や形状、日当たりなどの条件の確認をし、適切な屋根材と施工方法を選びます。
また、設置後のアフターフォローやメンテナンスも欠かすことができません。
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