投稿日 2023年4月13日 最終更新日 2024年9月20日

現在、日本ではエネルギー不足が深刻な問題となっており、政府や企業、一般の人々が節電に取り組むことが求められています。

そんな中、節電ポイントという制度が導入されました。

節電ポイントとは、エネルギーの消費量を削減することでポイントを貯めることができる制度です。

本記事では、節電ポイントの実施理由や申し込み方法、注意点について解説していきます。

節電ポイントとは

節電ポイントとは、政府が推し進める電力の効率的な使用と省エネルギーに取り組むための取り組みの一つで、正式名称は「電気利用効率化促進対策事業費に関する補助金」です。

電力会社が実施する節電プログラムに参加することで、実際に節電を達成するとポイントが付与され、特典や景品と交換することができます。

節電ポイントが行われている理由

節電ポイントは、環境負荷の低減や電力需要のピークカット、電力使用量の削減など多くのメリットがあるため推進されています。

電力需要のひっ迫が懸念される

電力需要がピークに達する時間帯には、電力の供給が追いつかなくなり電力の供給が滞ることがあります。

これを防ぐために、節電ポイントを導入することで各企業やご家庭での電力使用量を削減し、電力需要のピークを抑制することができます。

エネルギーの安定供給を確保する

エネルギー資源の枯渇や原油価格の上昇、または原子力発電所の事故などが起こると、エネルギーの供給に支障が生じることがあります。

そういった場合でも、節電ポイントを導入することでエネルギーの安定供給を確保し、社会インフラの維持・発展に寄与することができます。

また、節電ポイントによって、エネルギーの使用量が削減されるため、環境負荷も低減されます。

環境保全に対する意識が高まる現代社会において、節電ポイントは環境負荷の低減にも大きな役割を果たしています。

各電力会社の節電ポイントの概要

各電力会社が実施している節電ポイントの詳細について解説していきます。

東北電力

【冬の節電チャレンジキャンペーン】

申込期間：2022年10月7日～2023年1月31日
参加特典として「よりそうeポイント2,000ポイント」進呈

・月間型の節電プログラム
エントリーすることで全員に「よりそうeポイント2,000ポイント」進呈、さらに抽選で「よりそうeポイント5,000ポイント」進呈
キャンペーン期間中、前年同月比ｰ3%以上の節電を達成すると「よりそうeポイント1,000ポイント/月」進呈、さらに抽選で「よりそうeポイント最大30,000ポイント」進呈

・指定時型の節電プログラム
指定する時間帯の節電に協力すると、対象時間帯の節電量に応じた金額分（20円相当/kWh）のAmazonギフトカードをプレゼント、さらに需給ひっ迫時の節電に協力すると40円相当/kWhを加算

中部電力

【中部電力ミライズの冬季節電プログラム】

申込期間：2022年9月5日～2023年1月31日
参加特典として「カテエネポイント2,000ポイント」進呈

・NACHARGE
電力需給ひっ迫注意報・警報が発令された際に節電した場合「カテエネポイント30ポイント／kWh」進呈
中部電力がデマンドレスポンス要請の際に節電した場合「カテエネポイント20ポイント／kWh」進呈

・省エネチャレンジ
対象期間中、前年同月比ｰ3%以上の節電を達成すると「カテエネポイント1,050ポイント／月」進呈

関西電力

【冬の節電プロジェクト2022】

申込期間：2022年9月29日～2023年1月31日
参加特典として「はぴeポイント2,000ポイント」進呈

・指定時型
関西電力が設定した時間帯に節電をした場合「はぴeポイント5ポイント以上／kWh」進呈
節電量0.1kWhにつき「はぴeポイント0.5ポイント以上」進呈

・月間型
前年同月1日あたりの平均電力使用量（kWh）と比較した対象期間における節電量1kWhにつき「はぴeポイント1ポイント」進呈

節電ポイントの申し込み方法

節電ポイントに参加するには、各電力会社の節電プログラムに登録する必要があります。

登録方法は各社によって異なりますが、一般的には電力会社のホームページから申し込みを行うことができます。

例として、関西電力の登録方法を紹介します。

１．専用Webサイトへアクセス
２．「はぴeみる電」の会員であることが必要なため、会員でない方は「はぴeみる電」に登録
３．専用Webサイトの「プロジェクトの参加お手続きはこちら」をクリック
４．「はぴeみる電」にログイン
５．申込フォームに必要事項を入力、同意事項に同意し申込

節電ポイントの貰い方

節電ポイントを貰う方法は各電力会社によって異なるため、自分が利用している電力会社の情報を確認することが必要です。

関西電力の場合は、プロジェクト終了後加算ポイントを算定し、2023年5月下旬までを目途に進呈予定です。加算された「はぴeポイント」は「はぴeポイント」会員サイトの「ポイント明細」より確認ができます。

節電ポイントの注意点

節電ポイントを獲得する際には、いくつかの注意点があります。

国から認可されている電力会社のプログラムに参加する

節電ポイントを受け取るためには、国から認可されている電力会社のプログラムに参加する必要があります。

各電力会社が独自に実施している節電プログラムには、国から認可されていないものも存在するため注意が必要です。

認可されていないプログラムでは、節電ポイントが付与される保証はなく、節電効果があったとしてもポイント還元の対象外となる可能性があります。

参加後は節電する

節電ポイントに参加する際には、自分自身で節電に努めることが求められます。

節電ポイントは、実際に節電したことで付与されるものであり、参加しただけでポイントがもらえるわけではありません。

そのため、参加する前に自分自身で節電に取り組む意識を持ち、責任を持って取り組むことが必要です。

電力会社を変更しても再度ポイントは貰えない

節電プログラムに登録した場合に付与されるポイントは、個人の場合は供給地点単位で付与されますが、高圧・特高の企業は法人単位での付与になります。

電力会社を変更して参加表明しても再びポイントがもらえることはありません。

まとめ

節電ポイントは、政府が推進するエネルギー効率化の取り組みの一環であり、各電力会社が実施する節電プログラムに参加することで貰えるポイント制度です。

節電を促進することで、電力需要のひっ迫を回避し、エネルギーの安定供給を確保する狙いがあります。

ただし、政府に認定されていないプログラムには注意が必要であり、参加後は節電を実施することが求められます。

節電ポイントは、エネルギー効率化に貢献すると同時に電気代の節約にもつながるため、活用することでお得にエコな生活を送ることができます。